※保険外診療です
歯の神経を取るということは、身体の臓器の一部分を取り出してしまうのと同じことです。人間は臓器があるから、全身に栄養が行き渡ります。歯も同じで、神経がないと栄養が歯全体に行き渡らず、歯自体の強度が下がって脆くなったり、細菌への防御能力が低下したりします。神経の内側から取り除くため、歯の厚みも薄くなりその結果、歯の寿命が一気に縮んでしまうのです。
神経をとって脆くなってしまった歯は、歯の根っこが割れてしまう「歯根破折(しこんはせつ)」が起こることも。歯の根っこが割れてしまうと、歯を抜かざるを得ないことがほとんどです。
また、細菌への防御能力も低下しているため、歯の根っこの先で細菌感染を起こし、痛みや腫れを伴う「根尖病巣(こんせんびょうそう)」や「根尖性歯周炎(こんせいせいししゅうえん)」といった病気にかかることもあります。歯の神経を取ってしまうことで、このような歯を失う原因となる病気にかかりやすくなってしまうのです。
そのため当院では、歯の神経を残すことが重要だと考え、なるべく神経を残す「歯髄保存治療(しずいほぞんちりょう)」に力を入れています。
自費治療になりますが、歯の神経をできる限り残すために、「MTAセメント」と呼ばれる薬剤を使用しています。神経を保護する薬剤として従来使用していた「水酸化カルシウム」と比べて、「MTAセメント」は、
というメリットがあります。
細菌から歯の神経を守り、再石灰化により歯の修復を促し、神経を取らずに済むことが期待できる薬剤です。
虫歯が大きく、病巣が神経に近い場合も、「MTAセメント」で保護することで歯が修復され、神経の持ちが良くなるのです。神経を長く持たせることが、ご自身の歯の寿命を延ばすことにつながります。
料金 | 33,000円(税込) |
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治療名:MTAセメント治療
治療の説明:高い殺菌作用と封鎖性のあるMTAセメントにより、歯の神経を保護することのできる虫歯治療法です(状態によっては適応できない場合もあります。すでに痛みが強い場合は神経を残すことが難しい場合があります。)。
治療のリスクや副作用:まれに治療後に炎症が生じ、神経を抜く治療が必要になる場合もあります。治療直後に歯がしみる可能性があります(次第に症状は軽減・消失します)。
治療の価格:33,000円(税込) ※詰め物・被せ物も保険外診療となります。
なるべく神経を取らないよう最善を尽くしますが、虫歯が重症化して神経(歯髄)まで病巣が達してしまった場合は、歯の根っこから神経を取る「根管治療」が必要です。
根管治療は、雑な治療をするとすぐに虫歯が再発したり、根尖性歯周炎や、歯の根っこが折れたりしてしまい、歯を抜かなければいけなくなることもあります。
虫歯の再発を防げるかどうかは、歯の根っこの内部(=根管)に入り込んだ虫歯の菌と菌に侵された神経を、どれだけキレイに取り除けるかにかかっています。歯の根っこの内部は管状になっており、縫い針くらいの細さしかありません。
細い管の中の病巣をキレイに除去するためには、歯科医師が手間を惜しまず丁寧に治療しなければなりません。当院では、患者さまの歯を少しでも長持ちさせるべく、設備や材料にこだわった根管治療を行っています。
当院の精密根管治療は以下の特徴があります。
根管治療の最後の仕上げとして、歯の根っこの内部(=根管)に細菌が入り込まないよう、薬剤を詰める「根管充填(こんかんじゅうてん)」を行います。この根管充填の成功が、歯を長持ちさせられるかを大きく左右するポイントなのです。
根管充填が成功しなければ、再び歯の根っこが細菌感染を起こし、「痛み」「腫れ」といった症状が出てしまいます。
保険治療の場合は、「ガッタパーチャ」と呼ばれるゴムのようなもので歯の根っこを埋めていきます。しかし、歯の根っこの形は複雑なため、「ガッタパーチャ」をうまく詰められないと隙間が残ってしまい、そこから細菌感染を起こしてしまうケースが少なくありません。
そこで当院では、「ガッタパーチャ」の代わりに「MTAセメント」を詰めています。「MTAセメント」は前述のとおり、神経をなるべく取らない治療をするために活躍する薬剤ですが、根管充填に使用しても効果を発揮します。
繰り返しになりますが、「MTAセメント」の特徴は以下のとおりです。
このような特性により、MTAセメントによる根管充填は、歯の根っこの内部に隙間ができにくく、根管治療の成功率を高めてくれます。
効果の高さは期待できますが、保険治療では使用できない薬剤なので、自費治療になります。
精密根管治療では、マイクロスコープと呼ばれる歯科用の顕微鏡を使用します。縫い針くらいの細さしかない歯の根っこの内部は、肉眼では細部まで確認しながらの治療は困難です。そこで当院では、根管を肉眼の5~20倍に拡大して見られるマイクロスコープを導入し、繊細で精密な治療を行っています。
日本の歯科医院におけるマイクロスコープの保有率は3~4%と言われています。こうした最新の医療機器を導入することで、再発しにくい根管治療に取り組んでいるのです。
歯の根っこの形は人それぞれ異なり、複雑な形状だと治療の難易度も上がります。歯の根っこの治療は、患者さま一人ひとりの歯の状態に合わせて治療することが重要です。
正確に歯の根の形を把握するため、症例に合わせてCT撮影を行っています。2次元のレントゲン写真では判断しづらい複雑な形状でも、3次元的に診断することで、より精密な治療プランを立てることが可能です。
歯の根っこが再び細菌に侵されないようにするためには、内部の病巣をキレイに除去して、封鎖性のある薬剤をしっかりと隅々まで詰めることが大切です。CT撮影によって一人ひとり異なる歯の根っこの形状を正確に把握することで、根管治療の精度をより高められるよう心がけています。
歯の根っこは、まっすぐではなく曲がっている人も多いものです。根っこが曲がっていると病巣を取り除くのが難しくなります。そのため、病巣を取り除くための道具(ファイルと言います)にもこだわっています。
根管治療には安価なステンレスのファイルを使う場合が多いですが、ステンレス製のものは曲げると曲がったままのため、曲がった根管の中ではうまく機能しません。複雑な形状の根管でも病巣の取り残しがないように、当院ではニッケルチタンという金属でできたよく曲がりしなるファイルを使っています。
ニッケルチタン製のファイルはステンレス製に比べて高価ですが、柔軟性があり、人によって異なる複雑な形の根管の治療もしっかり行うことができます。
1根の治療 | 55,000円(税込) |
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2根の治療 | 77,000円(税込) |
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3根の治療 | 110,000円(税込) |
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治療名:精密根管治療
治療の説明:マイクロスコープやCTなどを使用し、肉眼では見られない狭く複雑に入り組んだ歯の根の管まで確認しながら、精密な歯の根の治療を行います。また、高い殺菌作用と封鎖性のあるMTAセメントを使用し根管を封鎖します。
治療のリスクや副作用:従来の虫歯治療よりも時間がかかることがあります。
※詰め物・被せ物も保険外診療となります。
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | |
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午前 | ○ | ○ | ○ | × | ○ | △ | × |
午後 | ○ | ○ | ○ | × | ○ | △ | × |
午前:9:30~13:00
午後:14:30~18:30
△:9:30~12:00 13:00~16:00
休診日:木曜・日曜・祝日
※受付時間は、診療終了時刻の30分前までです。
※祝日がある週の木曜日は診療しております。
※毎月、最終水曜日の午後は院内ミーティングのため休診しております。